窓ガラスは外気の温度を遮断し、室内を快適に過ごせるよう進化し、改良されてきました。
最近では高い断熱効果がある「複層ガラス」が注目を浴びています。
ここでは、住宅購入を検討している方に向けて「複層ガラス」の特徴をご紹介します。
複層ガラスとは?住宅の窓に採用すると高い断熱効果をもたらす構造の特徴
複層ガラスは、2枚のガラスの中間に空気を挟んで二重構造にした窓ガラスです。
既存の窓の内側にもう1つ窓を設置する「二重サッシ」(「内窓」・「二重窓」・「インナーサッシ」などと呼ぶこともあります)と異なり、省スペースで設置できます。
メーカーやブランドによって異なりますが、2枚のガラスの間には約6mmの隙間があり、全体の厚さは12mmにもなります。
住宅の窓に複層ガラスを採用するメリットと注意点
複層ガラスは、従来の一枚ガラスにはなかったさまざまなメリットがあります。
メリット
結露を防ぐ
窓ガラスの結露は、外気温によって窓ガラス付近の空気が冷やされ、空気中の水蒸気が水に変化することで起こります。
複層ガラスは中間層に注入された乾燥空気が熱を伝えにくいため、室内気温の低下を防ぎ結露を防ぎます。
紫外線を防ぐ
ガラスは1枚でも紫外線をカットする性質がありますが、2枚のガラスで構成された複層ガラスはさらに効果が高くなります。
太陽光の明るさは変わらず、有害な紫外線のみをカットし、室内に差し込む紫外線が軽減することで、家具などの色褪せ防止効果もあります。
断熱効果が高い
複層ガラスは、断熱性において一般的な1枚ガラスの約1.7倍といわれています。
2枚のガラスの間の空気によって高い断熱性をキープしているため、冷暖房効率がよくなり省エネ効果も高くなります。
防犯性が高い
戸建住宅の空き巣被害の手口は、"窓ガラスを割って手を入れ開錠して侵入する"「ガラス破り」が最も多いといわれています。
そのため、ガラスを割る行為に時間がかかる複層ガラスは、通常の一枚ガラスより防犯性が高いといえるでしょう。
より高い防犯性を求めるなら、強化ガラスを用いたり、鍵を2つ付けたりするなどの対策も検討しましょう。
注意点
複層ガラスは構造上、次のような現象が起こることがあるので注意が必要です。
内部結露
2枚のガラスの間に水滴が付いたり、水が溜まってしまう現象です。
通常、中間層には乾燥空気が注入され、湿気が入らないように密閉されていますが、何らかの衝撃や経年劣化によって穴があき、湿った空気が入って「内部結露」が起こることがあります。
そのまま放置するとカビが増殖したり、水が抜けずに溜まってしまうこともあるため、部材やガラスの交換が必要になります。
共鳴
複層ガラスに遮音効果はなく、通常のガラスよりも音が室内に伝わりやすい性質があります。
そのため、和太鼓の原理と同じように2枚が「共鳴」して音が響くことがあります。
共鳴現象を防ぐためには、遮音効果を高める加工を施した複層ガラスを選びましょう。
熱割れ
2枚のガラスに加わる温度差が大きいと、ガラス本体にヒビが入ってしまうことがあります。
これを「熱割れ」といい、膨張率の不均等から起こる現象です。
寒い日に複層ガラスのそばで暖房器具を使用すると、温度差によって熱割れが起きやすくなるため注意しましょう。
まとめ
複層ガラスについて解説しました。
複層ガラスは歪みや欠損が生じると効果が失われる可能性があるため、数年間の保証期間があります。
複層ガラスの性質を理解しておかないと、普段の生活でも不具合が起きやすくなるため、保証内容についても事前に確認しておきましょう。
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